基本
戦法
★石田流
(1)石田流本組
▶特徴
「先手番中飛車」と並んで先手番振り飛車の2大エースが「石田流本組」です。
先に飛車を3筋に移動して角道を止めます。飛車、角行、銀将、桂馬、歩兵が攻めに参加する攻めの理想形とされる攻撃力の高い戦法。
歴史は古く、石田検校(検校とは盲人に与えられる最高位のこと)という盲目の棋士が江戸時代に考案した三間飛車の駒組み。
また、愛好者が多く「4→3戦法」「早石田」「升田式石田流」など多くの派生戦法が生み出されています。
▶手順
石田流【基本形】
▲7六歩、▲7五歩、▲6六歩、▲7八飛、▲7六飛
※手順は、どの戦法も相手の手順を無視していますのでご承知ください。
石田流【本組】
石田流の基本形の図から▲7七桂、▲6八銀、▲6七銀、▲9六歩、▲9七角
▶基本の囲い
→美濃囲い
▶角交換
→交換しない
▶手番
→先手番
▶長所
①▲7六歩と角道を開けた手がそのまま攻撃の準備として生きるため急戦も可能
②飛車、角行、銀将、桂馬、歩兵が攻めに参加する、攻めの理想形を体現している
▶短所
①先手番しか指せない
②▲7六飛を抑え込むための標的にされやすい
③「棒金戦法」をはじめとして、「石田崩し」と呼ばれる相手の対策も豊富
(2)4→3戦法
▶特徴
「石田流本組」は基本的に先手番専用の戦法となります。
しかし、「後手番で石田流を目指す」という発想から生まれた戦法で、序盤の乱戦をできるだけ避け、より安定感を高めています。
四間飛車の出だしから石田流に組み替えていく作戦です。一度、飛車を4筋に途中下車してから3筋に振りなおすことから命名されました。
戸辺誠プロ考案の戦法です。先手番、後手番のどちらも指しこなせると安定するのでセットで覚えたい戦法です。
▶手順
△7六歩、△6八飛(△6六歩を留保)、△4八玉、△3八玉、△7八飛、△7五歩、△7六飛
※△7六飛の後は「石田流本組」と手順は同じです。
※わかりづらいですが、先手番の符号で記載しています。
※手順は、どの戦法も相手の手順を無視していますのでご承知ください。
▶基本の囲い
→美濃囲い
▶角交換
→角交換しない
▶手番
→後手番
▶長所
①なんといっても後手番でも「石田流本組」を指すことができる
▶短所
①飛車を4筋から3筋に振りなおすので手損が多い
(3)早石田
▶特徴
「石田流本組」は攻めの理想形を作れて優秀な戦法というのは間違いありません。
しかし、居飛車側も「棒金戦法」などの「石田崩し」対策を備えて対応してきました。
いまだ力戦型になることが多く、奇襲戦法に分類されています。奇襲戦法の紹介は本筋から外れるため詳細は省かせていただきます。
▶手順
早石田【基本形】(▲6六歩を留保して角道を開けた状態)
▲7六歩、▲7五歩、▲7八飛
※手順は、どの戦法も相手の手順を無視していますのでご承知ください。
変化①鈴木流▲7四歩
早石田【基本形】の図から▲7四歩、△同歩、▲同飛、△8八角成、▲同銀、△6五角打、▲5六角打
▶基本の囲い
→美濃囲い
▶角交換
→角交換する
※角交換することを念頭に練られた戦法です
▶手番
→先手番
▶長所
①角交換から奇襲を仕掛けることでペースを握ることができる
▶短所
①角交換をする展開のため、初心者には激しい展開になりやすい
②奇襲戦法のため初心者には不向き
(4)升田式石田流
現在準備中
随時更新予定です