基本
王手と詰みと詰めろ
▶王手
将棋の駒の中にはこれを取られたら負けという駒があります。それが玉将(王将)です。
王手とは、次の時分の手番で玉将を取るぞという手のことを言います。
王手をされた相手は何とかその王手を防がなければいけません。
将棋は、玉将を取れば勝つというゲームですので、いくら価値の高い駒を取ったとしても自分の玉将がとられたら負けとなります。
▶詰みと詰めろ
王手には簡単に防ぐことのできる王手と、防ぐことのできない王手があります。
▶詰み(必至)
王手をされて、しかもその王手が防ぐことのできない状態を詰み(必至)と言います。
様々な詰みの形(頭金、腹金、尻金)があるので、その形をしっかり覚えることが棋力の向上につながります。
代表的な詰みの形(頭金、腹金、尻金)は詰将棋の章で説明します。
▶詰めろ
王手されても防ぐことのできる状態を詰めろと言います。 下図では▲5二飛車と打って王手したところ。見てみると後手側が詰んでいるかといえばそうではありません。 △8二銀と打って王手を防ぐことができます。このように飛車、角行、香車の王手に対して間に駒を置いて防ぐ手段を「合い駒」と言います。 この局面では、詰みはなく詰めろという状態になります。
また、合い駒はいつでもできるとは限りません。下図を見てください。上図と似ていますが今度は7三に「と金」がいます。 前回同様に△8二銀とう打つと、▲同飛成り(▲同と)と取って詰み。このように合い駒しても防げない形を「合い利かずの詰み」と言います。
▶一言
もし相手に「詰めろ」を仕掛けられたら。以下二択になります。
①1度しっかり受ける(詰みを防ぐ)
②次の手番からずっと王手を仕掛けて勝ち切る
もし、受けの利かない詰み(必至)だった場合は、選択肢は②しかありません。
ですので、詰みがあるのか、詰めろなのか見極める力がゲーム後半の終盤力につながっていきます。
詰みの形は沢山あり覚えきれるものではありません。対局の時に、詰みに気付けるか気づけないかが勝敗に直結します。
終盤の局面では詰みがあれば気付けるように、地道に詰将棋を解いて終盤力を鍛えていきましょう。