発展
対策
★鷺宮定跡
▶特徴
青野照市プロが創案した戦法で、米長邦雄永世棋聖が好んで指した戦法です。
青野プロ、米長永世棋聖ともに、東京都中野区鷺宮に住んでいたことから、「鷺宮定跡」と呼ばれています。
「５七銀左戦法」と言われて、対四間飛車急戦定跡として体系化されています。
「鷺宮定跡」をはじめほか、「山田定跡」「棒銀」「斜め棒銀」「▲４五歩早仕掛け」などがあります。
▶ポイント
①四間飛車の△３二銀型に対する攻め方
「山田定跡」と同様に△３二銀型の四間飛車に対する、急戦定跡になります。
そのほか△４三銀型の四間飛車に対しては、「棒銀」「斜め棒銀」(下図)、「▲４五歩早仕掛け」などの急戦定跡が代表的です。
②崩壊した囲いを修復するため▲６八金上としてから、▲３八飛と「袖飛車」にして戦う
▲５七銀左戦法の基本図から派生
以下、△５四歩、▲６八金上、△１二香車、▲３八飛
▶長所
①先手で仕掛けることができる
②「山田定跡」と比べたとき、囲い修復のため１手余分にかけている分固くなっている
▶短所
①「山田定跡」と比べたとき、囲い修復のため１手余分にかけている分、相手に対策の余地を与える
▶狙い
①防御が弱い角行の頭を狙って飛車先を突破
②銀将交換
▶対策
「鷺宮定跡」には早めに△３二銀から△４三銀と上がっておくことが対策になります。
△３二銀型の場合、弱点の角行の頭を守る手段がありません。
しかし、△４三銀型の場合は、△４三にいる銀将が、角行の頭(△３四の地点)を守っています。
また、居飛車側が▲３八飛と「袖飛車」にしてきたとき、反射的に△３二飛として飛車を対抗することができます。
