発展
対策
▶相振り飛車対策:3つの極意
▶特徴
「相振り飛車」の特徴は、お互い飛車を振るため「対抗形」と飛車の位置が違います。
「相振り飛車」の場合は、自陣の玉将を敵陣の飛車が睨む形となります。
そのため「対抗形」の感覚で悠長に囲っていると、相手に先制され負けてしまうというのが頻出のパターンです。
以下、飛車の位置に注目してください。
【対抗形】振り飛車VS居飛車
【相振り飛車】振り飛車VS振り飛車
▶3つの極意
(1)囲いは短手数で囲う
「銀冠」「高美濃囲い」など囲いを厚くすると攻めの争点になりやすいため、低くかつ短手数で囲うことをおすすめします。
相手の出方次第ですが、以下の囲いをおすすめします。
①片美濃囲い
②美濃囲い【▲2八玉留保型】
③大住囲い
④金無双【▲2八銀留保型】
⑤二枚金穴熊
※また、低く囲って持久戦になると最も堅固な「穴熊」が最有力候補になります。
それを考慮すると、一長一短ですが相振り飛車対策では、「穴熊」の含みを持たせた「(ⅲ)大住囲い」「(ⅳ)金無双【▲2八銀留保型】」が個人的におすすめです。
「大住囲い」⇒「金無双【▲2八銀留保型】」⇒「二枚金穴熊」まで囲いを自然と発展することができるからです。
詳しく知りたい方は、以下のリンクをご参照ください。
>>Next:大住囲い
(2)攻めやすい駒組を作る
攻めやすい駒組とは、いつでも攻撃に移れる状態を作っておく駒組のことです。
いつでも攻撃できるの体制を作ることで、相手に先行して攻められたとき受け身一方になることなく、反撃に転じることができます。
具体的には、以下の戦法が挙げられます。
①石田流本組
後手は、「ノーマル四間飛車」として2筋に銀将を進めてきました。
それに対し先手は、「石田流本組」として駒組を進めました。
大きな違いは、後手には先制して攻撃する選択肢がないのに対して、先手には▲7四歩から先制して攻撃する選択肢があるということです。
>>Next:石田流
②四間飛車棒銀
後手は早くも「石田流本組」にしようとしてきました。△3六歩から先制して攻撃する選択肢があります。
同様に、後手も「四間飛車棒銀」として、▲6四歩から先制して攻撃する選択肢があります。
>>Next:ノーマル四間飛車
(3)駒が連動した攻めを意識する
下図は、先ほどの「①石田流本組」の盤面から、▲7四歩とした場面です。
ここで注目してほしいのが、▲7四歩とすることで、先手の飛車、角行、桂馬、歩兵が複数の争点を発生させたことが分かります。
これらの複数の争点を、複数の駒が連動して攻撃に参加することで、継続して切れない攻めが可能になります。